Jackson Browne HOLD OUT - 1980


Disco Apocalypse
Hold Out
That Girl Could Sing
Boulevard


Of Missing Persons
Call It A Loan
Hold On Hold Out


 
発表年: 1978
カタログ番号: Asylum 511
プロデュース: Jackson Browne and Greg Ladanyi
国内盤: 「ホールド・アウト」 WPCR-666
邦題:「風のような女」 (A3,ただしシングルとして)
 

Notes:

ジャクソン・ブラウンの通算第6作にあたります.Billboard誌アルバムチャート1位獲得作品.

クレジットの最後に,"THIS IS FOR LYNNE"とあるのが読めます.このアルバム発表後に結婚する2番目の妻,リン・スウェニーのことです.実は本作の制作している段階では彼女は実家のあるオーストラリアで暮らしていて,こういう形で告白された本人にとっても,かなりの驚きだったようです.

ということで,収録曲の内容もリンに向けた曲が多いのが本作の特徴といえます.仕掛けがいっぱいの前作に比べると,アルバム全体のコンセプトは比較的わかりやすいかもしれません.発表当時もっとも話題になったのは,最後の曲 "Hold On Hold Out"の,それも終わり近くに発せられた,いままでの作品で一度も使わずにいたという,その一言でしょう.確かに以前のアルバムの詞をよんでみると,それは正しいようです.

シングルになった「ブールヴァード」は,ストリートで暮らす少年少女を歌った曲なのですが,その歌詞の最後のほうに

Make it pay, baby.
という一節があります.あるときこの歌詞を聴いたドン・ヘンリーが,「この itは themに変えるべきだ」とブラウンに言ったと伝えられています.この itはブールヴァードそのものを意味するようで,この一行は「大通りにペイさせろ」つまり,街に何とかしてもらいな,というような意味になるようなのですが,ヘンリーはこれでは若い者を甘やかすことになる.Make THEM pay, 自分のことは自分でかたをつけろ,という風にするべきだ,といったということです.

そのときのブラウンの答えは,自分も彼らのように街中で暮らしていたことがある.いろいろあるけどせめて一時はストリートが面倒をみてくれる,というふうに言いたいんだよ.というものだったそうです.80年の来日記念パンフレットに出ていた話ですが,たしかにブラウンとヘンリーの性格の一部を伝えるエピソードだと思えます.今ではこの曲をステージで演奏するとき,この部分は "Take it easy baby" という歌詞でわれるようですが,彼なりにいろいろ考えるところがあったのでしょう.



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