Gunung Mulu National Park, Sarawak, Malaysia

- Deer Cave -

ディア・ケイブ

鹿の洞窟.スケールの大きさでは群を抜いている.この大きさには感動するだろうな.洞窟というよりは,誰かが何かのために造った建造物って感じがするよ.

ディア・ケイブ入口付近

とりあえず入り口付近から,上を仰ぎ見たところ.右下に見えてる木は,よく見ると結構大木だってのがわかるかな.

洞窟への順路は最初は穴みたいにはなってなくて,こんな感じに逆むきに倒れかかってきそうな高く高く切り立った崖が合わさったような狭間をあるいていくわけ.でそのうちにそれが頭上で閉じて,やがて巨大な空間にぽっかり包まれてる感じになる.なんていうのかな,こう大地の裂け目をとおって黄泉路を下るような感じなんだ.

はるか上の天井を仰ぎ見ると,黒い粒粒のようなものがなんとなく見える.天井にとまっている無数のコウモリだ.地面にもやつらの糞が積もっていて,その匂いがたちこめている.

上の写真,左下のほうに青い服を着た人影が写ってる.クリックするとフルサイズの写真になるから,これをみて洞窟全体の大きさを想像してほしいな.あ,説明しておくとこの写真って,洞窟の中を,奥に向かって歩いているところの写真だからね.高い位置に天窓みたいな開口部があるため,昼間の光が漏れてきて洞窟内だけどそれなりに明るい.

リンカーンの横顔のあたり

途中で振り向くと,「リンカーンの横顔」というのが見える.上の写真だと,左のほうの穴からもれてくる光に,岩やら何やらの影がかさなってエイブラム・リンカーンの横顔そっくりのシルエットが浮かび上がるんだ.確かにそういわれるとそのようにも見えるのだけど,本当のリンカーンの横顔なんて見たことあったかなとも思う.僕のデジカメでは逆光の補正が足りなかったみたいで,ハイライトにつぶれてしまっているけど.

さらに先に進むと,いちど閉じた洞窟のはるか先の,天窓みたいな穴から光が漏れてきているのが見えてくる.そしてその光の中を,天井から幾筋かの地下水が絶えずしたたり落ちて,逆光のなかでぼおっと光っているんだ.雲間からさす一筋の光をよく英語で「天使の髪の毛」なんていうみたいだけど,これは高い高い天井からまっすぐ垂直に,絶え間なく静かに降りてきてる.

エデンの園をのぞむ

ハイライトはつぶれてるし青いレンズフレアまで出来てるけど,真ん中の 3本の蜘蛛の糸みたいな光芒は本物だから,ぜひ画像をクリックしてフルサイズの写真を見てほしい.

ふりそそぐ水の柱

ガイドが言っていたけど,いちばん目立つ水を「アダムのシャワー」そのつぎのを「イブのシャワー」そしてその向こうの,熱帯の青々と茂った光の庭を「エデンの園」と呼ぶらしい.とってつけたみたいな名前だけど,そういうのをつけたくなるような神々しさみたいなのは,ここに立つと本当に感じられるんだよ.言い忘れていたけど,このディア・ケイブは洞口の高さ世界一なんだそうだ.

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